海外赴任一ヶ月目

Sidの海外紀行

1996年7月にシドニーにあるC社海外研究開発会社に赴任した。
赴任の第一仕事は、社員・コントラクターを含め約100名の前で赴任の挨拶をする事だ。私を含め4名(一人は前任の管理者で、間も無く帰国する)の日本人 以外は基本的にオーストラリア人とインド・中国・ベトナム・スリランカ等の出身で、オーストラリア在住の人々である。多少緊張の中、用意した文を読み上げ 挨拶を終えた。挨拶を終えた後、オーストラリア(OZ)人が日本人の名前を言うのは大変なので、現地風の呼び名を付けたいと言うので、私は別にニックネー ムを持っていないとので考えて欲しいと言った。大きく2つあった。一つはSydney、もう一つはSidである。OZの半分以上がSidが良いと言ったの で、それを私の愛称とし、それ以降会社の中外でOZの人から私はSidと言われた。後日談だが、私の後任者は洒落ていて、nobと言う愛称を自ら名乗り海 外向け名刺、ワイシャツにもnobと刺繍でカッコよく付けていた。ところがこの"nob"、実は日本の辞書には"頭"、"金持ち"の意味しか載っていな い。彼が自己紹介のときに、私は"nob"だと言った時にOZの連中が笑ってので聞いてみたが、辞書を引いてご覧と言われた。家に帰ってThe Dictionary of Contemporary SLANGを引いて彼らが笑った意味が理解できた。ここで解説するのははばかるのでしない。要は日本語の名前に近い英語名を付けて大失敗した例である。
 私の友人に米国在住25年以上と言う人が居る。彼曰く、20歳すぎて英語を勉強しても子音を発生する口の筋肉が出来ていないのでネイテブには成れない。 1年ぐらい生活すると英語が上手くなった気がすると言うけれど、あれは生活に慣れたのであって、英語が上達したのではないと言っていた。確かに多くの日本 人ビジネスマンは仕事に追われ発音を徹底的に直せる人は少ないと思う。私も年寄りと話すと中々会話が難しいが、娘は18歳からオーストラリアで勉強してい るため、彼女の話は年寄りにも全く問題なく通じている。C社の海外販売会社で何十年と海外に駐在で生活した人でもSt. Leonardを現地人が理解できるよう発音できる人は少ないのでは。母音文化の日本語から子音文化の英語でクイーンズイングリシュを話すのは難しい。しかし、ビジネスマ ンは英語でOZ、米国人、インド人、中国人、ベトナム人、フィリピン人等いろいろな国の人と会話をするグローバルイングリシュが大事だと決めつけ、臆せず 積極的に話し込むことが必要と思う。話は逸れたが、赴任の挨拶後は、銀行に出かけ口座作り、アパート探し、運転免許取得、ショッピングセンター、レストラ ン探しと、仕事以外に多忙を極めた。仕事でもOZの人の名前を覚えるのに一苦労をするのが、最初の一ヶ月である。
 ここで写真を載せたいが、単身赴任3ヵ月後に泥棒に入られ、撮影していたフィルムごと盗まれ、写真記載が赴任から泥棒に盗まれた3ヶ月と、その後日本で カメラを購入する3ヶ月間、合計約半年間は記録写真が有りません。暫く文章だけでご容赦ください。

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